「強み=才能じゃない|”どんなゲームで戦うか”で見つかる本当の強みとは?

自分を知る

「あなたの強みは何ですか?」
就活、転職、日々の仕事の中で何度も投げかけられるこの問いに、うまく答えられず立ち止まってしまった経験はありませんか?

「自分には特別な才能がないから…」
「スキルと言えるほどのものは無いし…」

──でも、安心してください。
“強み”は、才能やスキルの有無だけで決まるものではありません。
むしろ、多くの人が強みを言語化できないのは、「どんなゲームで戦っているのか」が曖昧だからです。

たとえば同じ料理でも、
「1時間で5品作る」ゲームなら“段取り力”が強みになり、
「時間無制限で究極の一皿を目指す」ゲームなら“探究心”や“美的センス”が強みになります。

つまり、強みは“文脈”によって姿を変えるのです。

この記事では、
✔ 強みを言語化できない根本原因
✔ 「強みとは何か?」を構造的に解説
✔ あなた自身の強みを言語化する3ステップ

をわかりやすくお届けします。

300人以上の学生の自己理解を支援してきた筆者が、実体験をもとに体系化したメソッドです。
ぜひこの記事を通じて、“あなた本来の強み”を見つけてください。

強みとは「どんなゲームで戦うか」で決まる

突然ですが、サッカーというゲームを想像してください。

  • 相手のゴールにボールを入れた回数を競う
  • 手を使ってはいけない
  • 11人のチームで戦う

このルールのもとで勝つためには、どんな強みが必要でしょうか?

→「チームワーク」「ポジショニング」「俊敏性」「キック精度」などが挙げられます。

つまり、強みとは「ゲームの定義」によって変わるということ。

ゲームの目的やルールが違えば、必要とされる力も変わるのです。

逆に、どんなゲームなのか?という前提が無ければ強みは存在しない、という事です。

「強み」はゲームごとに変わる

私たちの生活も、すべて“ゲーム”として捉えることができます。

ゲームゲームの目的成功の鍵(=強みの候補)
就活限られた枠をめぐるポテンシャル競争ポテンシャル/伝える力
転職実績と適応力でより良い舞台を獲得実績/再現性/適応力
アパレル事業顧客の共感を奪い合う競争感性を捉える力/在庫管理/世界観の構築
ジェンガ「崩さず積み上げる」繊細な戦い慎重さ/観察力/器用さ

同じ行動でも、どのゲームをしているかによって「強みになるかどうか」が変わります。


どんなゲームかは人によって変わる。

例えば、料理ひとつとっても「ゲームの定義」は人によって異なります。

  • Aさん:1時間で5品作る→効率と段取りが強み

  • Bさん:時間無制限で最高の一皿を作る→探究心と完成度が強み

大事なのは、「その行為が、どんなゲームで、何を目的としているのか?」を自分の中で明確にすること。

ここを定義しないと、自分の強みは永遠にぼやけたままなのです。

3要素で理解する「強み」|ゲームで勝つための武器

強みは3つの「ゲーム定義」「知識・スキル」「得意なこと」の3要素で表現する事ができます。

① 得意なこと

努力せずに成果が出る、自然とやってしまう思考・行動パターン

  • 物事をロジカルに考える

  • 抽象から本質を掴むのが得意

  • アイデアが浮かんだら即行動

  • 調べずにはいられない

※本人にとっては「当たり前」すぎて見落とされがちです。


② 知識・スキル

後天的に身につけた、誰でも習得可能な能力

  • マーケティング

  • 資料作成やプレゼン

  • 営業や交渉術

  • プログラミング

  • 資格や語学 など

※これ単体では“技術者”にはなれても、“強み”とは言い切れません。


③ ゲーム定義

挑もうとしているゲームは
「誰と」「何を奪い合い」「どうなれば勝利が確定するのか」「違反行為はなにか」

これが明確になることで、得意なことやスキルが“武器”として機能するようになります。

強みの3段階|「貢献」→「資質」→「使命」

この3要素をもとに、自分の強みを次のように分類できます。

強みレベル要素の組み合わせ意味
強み(小)ゲーム定義 × スキル得意ではないが貢献できる領域
強み(中)ゲーム定義 × 得意なこと経験は浅いが、才能がある領域
強み(強)ゲーム定義 × 得意なこと × スキル結果も出せて、自然とできる領域(=使命)

強みを言語化する3つのステップ

ステップ1:得意なこと(=自分の特性)を知る

「長所」と「得意なこと」は違う

  • 長所:行動力がある

  • 短所:計画性がない

→ 解釈は状況次第。でも特性そのものは「得意なこと」として活かせます。

このように、二面性がある事をどう解釈するかという事が長所・短所です。
「得意なこと」はその解釈の根本にあるその人自身の特性を示します。

「得意」を見つける4つの設問に答える

「得意なこと」は、意識せずにやってしまうことです。
ここでは、自己分析のフレーム「ジョハリの窓」を意識して4つの設問を用意しました。

本来は第三者に協力してもらうものですが、1人でもたどり着くような設問にしましたので、紙とペンをもってぜひ取り組んでみてください。

【1】自信があり、よく褒められることは?

“自覚あり・他者も認める”領域

  • 必ず解決してくれるね → ”どんな時でも突破口を模索し突破する”
  • 器用だね → ”コツをつかむ”→”構造化して特徴をつかむ”
【2】良く指摘されることは?それを資質として言い換えるとなに?

他者は知っているが自分では意識していない特性。

  • 「つめが甘いよ」 → ”全体像を俯瞰して構成する”
  • 「アイデアマンだよね!」 → ”前提を疑い新たな問を設定する”
【3】またやってしまった…と思うことは?特性として解釈しなおすとなに?

「他者は気づかないけれど、自分では自覚している特性。

  • 締め切りギリギリになる → ”優先事項に集中する”
  • 子どもよりも趣味に熱中してしまう → ”つい没頭する”…(苦笑)
【4】つい人にイライラしてしまうことは?そこから、自分が自然とできている事はなに?

これは、あなたが“無意識に大切にしている価値観”をあぶり出す問いです。たとえば私はこんなイライラがあります:

  • 議論中に黙ってしまう人にイライラする →”考えを即時に言語化する”
  • 表面的な会話に終始する人 →”一段深く考えて本質にたどり着く”

💡ポイント 
良い事も悪い事も長所・短所ではなく、特性や能力に言い換える

ステップ2|ゲームを定義する 3つの視点あなたが強みを発揮したい「文脈=ゲーム」を明確にします。

明確にすべき3要素:

  • 何をめぐって争っているのか?(目的)

  • どうなれば勝ちか?(勝利条件)

  • 勝つための鍵は何か?(成功要因)

この3つの要素をしっかりと意識する事が重要です。

また、どのレイヤーのゲームを考えるかという事も重要です。

特定の企業に受かりたいのであればその企業はどんなゲームを戦っているのかを言語化しましょう。
ただ、もっと先のあなたの人生はどんなゲームなのかを定義する事も重要です。

ステップ3|得意なこととスキルで「勝ち筋」を描く

最後に、自分の得意なこと・スキルの中から、成功の鍵と合致する要素だけを選んで戦略化します。

すべての要因に対応する必要はありません。
苦手な分野はあえて捨てる。これも戦略です。

自分の強みが分かれば楽に生きられる

①自分に合った働き方が分かり、ストレスが減る

「なぜかうまくいかない」
「消耗するだけ」
と感じる原因は、自分の資質が活かせていないからです。
特性が分かっていれば、何かストレスを感じた時にも頭で理解できます。

② 就職活動・転職で“深みのある自己PR”ができる

面接で「強みは何ですか?」と聞かれたとき、

単に「コミュニケーション能力が高い事です」ではなく、
「相手の意図を読み取り、対話しながらゴールを設計できます」

と構造的に答えられれば、圧倒的に説得力が増します。

③ 社会でライバルと差別化できる

他人と同じスキルを持っていても、資質の違いで価値の出し方は大きく変わります。

例:
同じ「Web制作」でも
→「丁寧に要望を汲み取れる人」
→「UX設計から逆算できる人」
これだけで選ばれ方が変わります。

 4. 習得すべき技術が明確になる

特性が分かれば、伸ばすべき技術も絞られます。

例えば、つい没頭してしまう人は、ロジカルシンキングやクリティカルシンキングの技術を身に着けるとより、大きな強みとして発揮できるでしょう。

まとめ|「強み」とは、ゲームを定義した先にある

強みとは、生まれつきの才能でも、スキルそのものでもありません。
自分がどんなゲームで戦いたいかを定義したとき、初めて「強み」は浮かび上がります。


あなたの人生のゲームは、どんなゲームですか?

価値観を羅針盤に、得意なことやスキルを武器にして、
意味ある成果を取りにいく。

そんなゲームを定義した瞬間から、あなたの強みは最大化されていきます。

👉自己理解の全体像を知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

👉価値観を明確にしたい方はこちらの記事も参考にしてください

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