ビジネスアイデアを生み出すたった2つのアプローチ!作るか?真似るか?

事業コンセプトの作り方

「自分らしいビジネスアイデアが見つからない」

しかし、アイデアは“天才の閃き”ではありません。

  • 顧客のペイン(困りごと)とゲイン(理想の姿)から発想する方法
  • Be/Do/Haveの構造で“自分らしさ”を活かす切り口の見つけ方
  • 既存の成功事例を、6つの視点で“ズラして真似る”ローカライズ戦略

これらを組み合わせれば、あなたの頭の中に「アイデアが自然に湧き出すスイッチ」が入りはじめます。

この記事では、10年以上にわたり商品開発と新事業創出を実践し、特許10件以上、2000万人以上の人に商品を提供してきた筆者が頭に入れている構造ですので参考にしてください。

「生まれつきの才能」ではなく、「再現可能な構造」を理解し、 あなたの価値観に根ざしたビジネスの一歩を、ここから始めましょう。

「作る」視点で考える : 自分の資質 × 顧客ニーズ

 顧客ニーズは2種類:「ペイン系」と「ゲイン系」

顧客ニーズには負の感情を解消するペインの解決(ーから0にする)とより豊かに自分らしく生きるために実現したいゲインの獲得(0から+にする)の2種類あります。

種類説明
ペイン系顧客が「困っている」こと不便、不安、不足、不快など
ゲイン系顧客が叶えたいこと理想の姿、なりたい自分、達成したい目標

各々でアイデアを発想する方法論が異なりますので各々解説します。

 ペイン系ニーズの特徴:「切実さ」が行動を生む

ペイン系ニーズは、ユーザーが日常的に感じている「困りごと」に起因しています。
だからこそ、感情が強く結びつきやすく、即行動につながる傾向があります。

例:

  • 雨の日にベビーカーを押すのが大変 → ワンタッチで防水カバー
  • 夜中にコンビニに行くのが怖い → ドア前置き配達サービス
  • 自分でごはんを作りたいけど面倒→ クックドゥ

これらはすべて、「不(不便・不快・不安・不足)」という日常の小さなストレスが出発点です。

また、ペインは「対価を払う動機になりやすい」という特徴もあります。
人は苦痛から逃れるために、喜んでお金を払う生き物なのです。

ペイン系ニーズに応える:「日常の“不”を見つけ、解消する」

「不便・不安・不足・不快」など、生活の中で感じるモヤモヤを拾い上げることがヒントになります。

自分が生活している中での不を探すのが最も手っ取り早い方法ですが、友人の愚痴や、家族の困りごともヒントになります。

発見した困りごとを自分の強みを活かして解決してあげられないかを考えてみましょう。ただし、困りごとに無理やり強みを当てはめると自分よがりのサービスやビジネスになる可能性があるので注意が必要です。

例えば、雨の日にベビーカーを押すのが大変という”不”に対して、”化学を使った商品を開発する”強みを活かして、ベビーカーの周りだけ雨が無効化される商品を作ろう(?)、とした場合、高すぎて買えなかったり、化学薬品が気になってベビーカーには向いていなかったりするかもしれません。強み自体は素晴らしいのですが対象はベビーカーではなく、絶対に濡れてはいけない何かであるべきでしょう。謎の事顧客になりきって考えたときに本当に役立つのか?という視点が非常に重要です。

ゲイン系ニーズの特徴:「ありたい姿」に人は惹かれる

一方でゲイン系ニーズは、「理想の状態に近づきたい」という欲求です。
単に問題を解決するのではなく、価値観やアイデンティティと結びつくことが多いのが特徴です。

ゲイン系ニーズに応える:「Beニーズ」からスタート

少しコツがいるのがゲイン系のニーズに応える方法です。

今度はマイナスを解消するではなく、プラスを作り出す事を考えます。ここで重要なのが、顧客がどうありたいのかというBeニーズに立ち返ることです。

たとえば鉛筆一本取っても、コスパを重視する人も、珍しいデザインを選ぶ人もいます。その裏には、合理的でありたい、賢い選択だと思われたいであったり、自分らしくいたい、クリエイティブだと思われたいなど、異なるBeニーズがあります。

Beニーズ → Doニーズ → Haveニーズ

概念
Beニーズクリエイティブでありたい、自分らしくありたい
Doニーズアイデアを自由に書きたい、表現したい、ひらめきを逃さず書きたい
Haveニーズデザイン性の高い鉛筆、芯の種類が多い、超コンパクトな鉛筆

こうして「ただの鉛筆」も、価値を重ねることで高単価な商品に変身します。この構造を理解すると、単なるモノ売りから脱却し、ストーリーと共感を売る事が可能になります。

このように表面的なHaveニーズをからより上流のBeニーズを知る事で、Doニーズを満たすサービスや、Haveニーズを満たす商品のアイデアを作り出す事ができます。

ニーズの構造については下記のページで詳しく説明していますので良ければ参考にしてください。

【事例あり】顧客ニーズを読み解き“欲しい!”を生み出す3ステップ
顧客の「欲しい!」を生み出すには?本記事では、顧客ニーズの種類や構造、そこに潜むバイアスの見抜き方、そしてニーズをウォンツに変える3ステップを事例つきで解説。スモールビジネス成功の鍵がここに。

ペインとゲイン、どちらがよいか?

実際には、ペイン×ゲインの両方を掛け合わせるのが理想です。

たとえば「短時間でおしゃれに見せる服選びサービス」は、
「朝の忙しさを減らす(ペイン)」と「自分らしいスタイルを実現する(ゲイン)」を同時に満たします。

  • ペイン系は「今すぐの動機」に強く効く(短期成果型)
  • ゲイン系は「理想の未来」に向けた共感を生む(中長期ファン化)

2つの視点をもってうまく組み合わせる事ができれば、事業の視点から見ても安定成長しやすいと言えるでしょう。

 

「真似る」視点で考える :成功例のローカライズ

 

新しいアイデアの多くは「既存の組み合わせ」で生まれています。AppleのiPhoneも、携帯とパソコンの融合です。スモールビジネスでは特に「ゼロから作る」より、「ズラして真似る」ほうが成功確率が高いとも言われています。うまくマネする事はアイデアを考える上で非常に重要です。

ではどんな視点でズラして真似ればよいのか、解説します。

 ズラシて真似るための6つの視点

視点具体例
1. 時間軸をズラす昼のサービスを夜に展開できないか
2. 場所(地理)をズラす都市部で人気→地方へ持ち込むとどうなるか
3. 業界・用途をズラす学習ツール→企業研修用に応用してはどうか
4. 顧客層(ペルソナ)をズラす若者向け→シニア層向けに調整するとどうか
5. 提供価値をズラす娯楽→癒し、便利→安心ととらえるとどんなサービスになるか
6. 提供形態をズラすモノ→サービス、買い切り→サブスク化してはどうか

これらを使えば、誰でもアイデアを“発見”できる状態になります。

 

 事例:真似てズラしたビジネス例

  • 海外で人気の「サウナ × コワーキング」→ 地方の温泉街でリモートワーク施設化
  • 高校生向けの学習ゲーム → 社会人向けに「5分で資格対策」アプリ化
  • 美容室のサブスク(毎月カット)→ ペットトリミングへ展開

成功しているフォーマットを、自分の得意分野や市場に合わせてアレンジすればいいのです。

 

まとめ:アイデアは構造で生まれている

ビジネスアイデア発想は、才能ではなく獲得できる技術です。

作る×真似るの2つのアプローチ、ペイン×ゲインの視点、6つのズラし軸——
これらを頭に入れておくだけで、あなたの脳は“アイデア発見モード”になります。

ゼロから考える必要はありません。
「ズラして、重ねて、意味づける」。それが、アイデアの正体です

資質で人生をドライブし、価値観の指すほうへ歩んでいきましょう!

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